パンなどを作る時やクッキーなどお菓子類に
多く利用されるショートニング。
ショートニング=危険とショートニングに
良いイメージがない人もいるでしょう。
そこで、なぜショートニングが危険と
言われているのか解説します。
正確にはショートニングは悪だから使わない
方が良い!とは言えません。
しかし、必ずしも積極的に摂取すべきもの
でもありません。
そのため、しっかりショートニングの
事を知っておきましょう。
そしてショートニングの代用品に
ついても解説します。
ショートニングとマーガリンの違いや
そもそもショートニングとは何かなどなど。
ショートニング初心者でも
分かりやすいように説明していきますよ。
お菓子(クッキーなど)のショートニングとは
そもそもショートニングとは
植物油の事です。
植物油から水分や添加物を除き油の
純度を上げたものがショートニングです。
形状はクリーム状で、白色の無味無臭です。
ショートニングだけを食べる事はなく
料理を美味しくするのに使います。
ショートニングが生まれたのは
19世紀末です。
ラードの代用品として誕生しました。
そのため、ショートニングは
ラードコンパウンドとも呼ばれていました。
ショートニングは英語だとshorteningです。
このshortenは、さくさくさせるという意味が
あります。
つまり、ショートニングを料理に加えると
サクサクッとした食感になるのです。
分かりやすい例がドーナツです。
ドーナツはカラッとしていて
サクサクした食感が人気の秘密ですよね。
これは、ショートニングが
含まれているからです。
ショートニングは常温だと
固まる性質があります。
そのため、ドーナツの油がにじまず
カラッと揚がるのです。
ちなみに、ショートケーキのショートは
ショートニングの事です。
昔はショートニングを使用したケーキだった
のでサクサクした食感でした。
ビスケットに生クリームとイチゴを
挟んだのがショートケーキだったとか。
それがスポンジになり、今の
ショートケーキが出来ました。
まとめると、ショートニングとは
油の塊です。
そして、ショートニングがあるから
サクサクッとした食感が生まれるのです。
ショートニングを使用するレシピは
パンやクッキー、ロールケーキなどです。
焼きパンや焼き菓子にショートニングは
欠かせません。
マーガリンとショートニングの違い
ショートニングと聞くと、マーガリンを
一緒に連想しませんか?
そう、ショートニングとマーガリンは
兄弟みたいなものなのです。
両方とも原料は植物油です。
マーガリンは植物油に発酵乳や食塩
ビタミン類を加えて練ったものです。
マーガリンは牛乳が主原料のバターの
代理品として作られました。
そして、ファットスプレッドと
呼ばれるマーガリンもあります。
ファットスプレッドとは油脂の含有率が
低いマーガリンの事です。
ショートニングは、マーガリンから水分や添加物を
取り除いたものです。
水分や添加物など余分なものが
含まれないので無味無臭なのです。
そして、小麦粉や砂糖など調理の味付けの
邪魔をしません。
反対にマーガリンは添加物が含まれるため
食材に風味付けをしてくれます。
マーガリンはパンに付けて食べると
パンの味や風味にマッチしますよね。
しかしショートニングをパンに塗って食べる
とは聞きません。
それだけショートニングは無味無臭で
食材の邪魔しないという事なのです。
マーガリンは添加物入りで
美味しい、食材に風味をプラス。
ショートニングは添加物なしで無味無臭
食材の邪魔をしない。
これがマーガリンとショートニングの
違いです。
ショートニングの危険性は
では本題です。
ショートニングが危険と言われている
理由はトランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の
一種です。
健康に詳しい方ならば不飽和脂肪酸と
聞くとリノール酸やα-リノレン酸を
イメージしませんか?
これらの不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを
減らす働きがあります。
そして、心臓病を予防します。
また、EPAやDHAは血栓を予防したり
視力に影響を与えます。
これらの働きからなんとなく不飽和脂肪酸は
体に良いイメージがあるでしょう。
しかし、トランス脂肪酸は真逆です。
トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを
増やします。
そして心筋梗塞や狭心病などを引き起こす
原因になります。
さらに内臓脂肪の増加などの肥満や
アレルギー性疾患のリスクも高まります。
しかもトランス脂肪酸は母体から
胎盤を通じて胎児にも影響を与えます。
胎児はトランス脂肪酸があると
他の大切な栄養を取り込みにくくなります。
その結果、低体重の赤ちゃんが生まれたり
流産する可能性が出てくるのです。
ではなぜショートニングにトランス脂肪酸が
含まれているのかです。
実は、トランス脂肪酸は
製造過程で発生します。
まず、食用植物性油を作る時に高温で
油を熱します。
これは、植物性油の脱臭のためです。
臭さを取り除くために油を200度の
高温にするとトランス脂肪酸が発生します。
また、油は常温だと液体ですが、それを
固める時にトランス脂肪酸は発生します。
つまり、ショートニングはトランス脂肪酸が
発生する過程を通って出来るから
トランス脂肪酸は避けて通れないのです。
海外では食文化でトランス脂肪酸を多く
摂取する傾向があります。
そのためか、トランス脂肪酸が規制されてる
国もあります。
日本ではトランス脂肪酸量が少ない
商品を開発するなど企業は努力しています。
ここまで危険と言われると、ショートニングを
利用した商品を食べ続けて良いのか?と
不安になりますよね。
以下は農林水産省の見解です。
• 食品安全委員会は、平成24年(2012年)3月に、食品に含まれるトランス脂肪酸の健康影響評価(リスク評価)の結果〔外部リンク〕を公表しました。この評価では、日本人のトランス脂肪酸の平均的な摂取量を、平均総エネルギー摂取量の約0.3%と推定しており、「日本人の大多数がエネルギー比1%未満であり、また、健康への影響を評価できるレベルを下回っていることから、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられる」と結論しました。
WHO/FAO合同専門ではトランス脂肪酸を
エネルギーの1%未満の摂取に留めるのを
勧めています。
農林水産省の見解では日本人の平均的な
トランス脂肪酸の摂取量は1%未満です。
そのため、普通に食事をしている分ならば
問題ないと言えるでしょう。
しかし、それでもトランス脂肪酸を
なるべく摂取しない方が良いですよね。
そこで、ショートニングの代わりになる
ものを次の章で紹介します。
お菓子(クッキーなど)のショートニングの代用品は
パン作りなどでショートニングを使う場合は
代わりにバターやファットスプレッドを
利用するのがお勧めです。
以下は100gあたりのトランス脂肪酸量です。
・マーガリン 14.89 g
・ファットスプレッド 3.664 g
・ショートニング 13.164 g
・バター 3.278 g
もちろん商品によってトランス脂肪酸量は
変わります。
それでも、全体的にトランス脂肪酸が
少ないのはバターです。
トランス脂肪酸は、牛などの半数動物の
体内でも微生物の働きによって生じます。
しかし、人工的に作ったものではないため
トランス脂肪酸量は少なめです。
バターは牛乳から作られるため
トランス脂肪酸が少なく
ショートニングの代わりになるのです。
また、ファットスプレッドは脂肪分が
少なめです。
そのため、トランス脂肪酸が少ないのです。
ショートニングを使用するなら、バターか
ファットスプレッドを代用しましょう。
ただし、ショートニングはサクッとした
食感が特徴です。
また、無味無臭で食材の味の
邪魔をしません。
バターやファットスプレッドは味や匂いが
ありますよね。
また、焼き上がりの食感も変わってきます。
そのため、バターファットスプレッドが
ショートニングの代用として満足いくかは
その人の考え方や感覚次第です。
・バターやファットスプレッドを利用しても
問題ないなら使う
・ショートニングでなければダメなら
ショートニングを使う
このように、無理なくショートニングの
代用品を使っていくと良いですね。
そうすればストレスなく健康に良い
食生活を送れますよ。
お菓子(クッキーなど)のショートニングとは?危険性や代用品まとめ
・ショートニングはマーガリンから添加物や水分を抜いたもの
・マーガリンの代用品としてショートニングは誕生した、マーガリンはバターの代用品だった
・ショートニングは無味無臭、食材を邪魔しない、サクッとした食感になる
・マーガリンは味と風味あり
・ショートニングはトランス脂肪酸が含まれる
・トランス脂肪酸は健康に悪影響
・海外ではトランス脂肪酸に規制あり
・日本人はトランス脂肪酸をあまり摂取しない食生活だけど要注意
・ショートニングの代わりはバターとファットスプレッド
・バターとファットスプレッドはショートニングと調理の仕上がりが違う場合あり
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